表皮の構造 
表皮は表皮細胞(角化細胞・ケラチノサイト)がぎっしり並んでできた、厚さが平均0.2mmという非常に薄い膜です。薄くても細胞が緊密に積み重なることで、がっちりと体を守っているんです。

また細胞分裂によって絶えず生まれ変わっているため、常に新しい細胞であり続け、体外の環境から体内を守るバリア機能を維持しているんですよ。

表皮細胞は表皮の一番深いところで生まれ、成長しながら上に押し上げられて、最後は死んで角質(アカ)になってはがれ落ちていきます。

表皮細胞の一生は大きく4つのステージに分けられるため、表皮は4層に分けられます。
 

基底層

表皮の最も深いところにある層です。基底細胞は約19日間かけて細胞分裂し、新しい表皮細胞が生まれます。生まれた細胞は順番に上へと押し上げられていきます。

有棘層

基底層で生まれ押し上げられてきた表皮細胞は、大型の細胞になって有棘層を作ります。有棘層は表皮の大半を占める部分です。

細胞同士のつながっている部分がとげのように見えるため、有棘層と呼ばれているんですよ。

顆粒層

顆粒層まで押し上げられた表皮細胞には、細胞内にたんぱく質の顆粒(ケラトヒアリン顆粒)が増えるほか、細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などの、肌の潤い成分のもととなるものが蓄えられていきます。

角質層

表皮細胞は角質層で死んで角質細胞になります。細胞が死ぬときに細胞間脂質(セラミドなど)は細胞の外に放出され、細胞同士の間を埋めて肌の潤いを守ります。

また天然保湿因子は細胞内にとどまり、やはり肌のうるおい維持の働きをします。

角質細胞は上へ上と押し上げられ、最後はタンパク質を分解するプロテアーゼ酵素によって分解され、アカとなってはがれ落ちます。

角質層はわずか0.02mmという食品用ラップほどの薄い膜ですが、

  • 肌表面からウイルスや細菌、紫外線などの外部刺激が体内に入るのを防ぐ働き
  • 体の水分が過剰に蒸散するのを防いで体が乾燥しないようにする働き
  • 保湿機能によってうるおいを保つ働き

をしています。

ターンオーバーとは?

表皮細胞が生まれてから、4つのステージを経てアカとなってはがれ落ち、また新しい細胞に置き換わることをターンオーバーと呼びます。肌の新陳代謝だと考えればいいですね。

ターンオーバーの期間は4週間(28日)と言われています。基底層で生まれた表皮細胞は14日かけて顆粒層に押し上げられます。その後、角質層に14日とどまり、アカとなってはがれ落ちます。

この14日+14日=28日がターンオーバーの周期なんですね。

ターンオーバーの周期は加齢とともに遅くなっていき、40代にはいると40~50日、60代では100日かかると言われています。年がいくとキズやニキビが治りにくくなるのはこのためです。

表皮内にあるその他の細胞

上記に述べた細胞のほか、表皮内には次のような細胞が存在しています。

  • メラノサイト(色素細胞・メラニン細胞):メラニン色素を作る細胞。
  • ランゲルハンス細胞:免疫をつかさどる細胞。
  • メルケル細胞:近くに関係する細胞。